Inflamable | COL 485405-1 | FRA | 1996 | M: VG+ / VG+ / VG+ / VG+ | JK: VG | ゲートフォールドスリーヴ | 2枚組
A1: Intro 0:13
A2: Friends And Enemies 6:25
A3: Essence Part One 0:38
A4: Lost Kingdom 4:00
B1: Essence Part Two 0:33
B2: Sound System Children 6:47
B3: Alexandra's Interlude 0:46
B4: Twilight Zone 4:46
C1: Essence Part Three 0:40
C2: Meera 7:15
C3: Essence Part Four 0:33
C4: Hip Hop Pionneers 4:23
D1: Essence Part Five 0:32
D2: Innervisions 4:40
D3: Essence Part Six 0:34
D4: Angel Dust 6:25
D5: Outro 0:46
仏プロデューサー DJ Cam。90年代半ば、トリップホップという言葉がまだ輪郭を持ちきっていなかった時代に登場し、ヒップホップの手法を用いながら、より内省的でヨーロッパ的なサウンドを提示したプロデューサーの1人です。1996年リリース。彼の名を決定づけた代表作であり、当時の空気をそのまま封じ込めた1枚です。
ジャズやファンクの断片を用いたループと、重心の低いビート。ブリストル勢の湿度ともUSヒップホップの硬さとも違う、どこか乾いた質感が特徴です。メロディは前に出すぎず、サンプルは主張しすぎず。その代わり、反復によって生まれるムードがじわじわと効いてきます。ラップやヴォーカルは控えめで、あくまでビートと空間が主役。
トリップホップとして括られがちですが、実際にはヒップホップ、ジャズ、ダウンテンポの境界を静かに横断している印象。派手な展開や即効性はありませんが、通して聴くことで一つの風景が立ち上がる構成になっています。90年代的と感じる音色は確かにあります。ただ、その古さはノスタルジーではなく、時代がまだスピードを緩めていた証拠のようにも聴こえる。トリップホップが持っていた静かな野心を思い出させてくれる1枚です。フランス盤オリジナル。
Sleeve: スレ/クスミ
Media: 薄くスレ/静音部に軽微なチリノイズ
Include: ---