Chateau Flight / Cosmic Race (12"single)

Versatile Records | VER 034 | FRA | 2002 | M: VG+ / VG+ | JK: VG+

A: Cosmic Race 8:42


B: Do It Yourself

かつて、ダフトパンクがメジャーになるちょっとだけ前に「フレンチハウス」ブームというのがありました。もちろんそこにはダフトパンクも含まれるんですが、他にも Motorbass の故Philippe Zdar、Etienne De Crecy、Alex Gopher、そして今回出品するこの Chateau Flight の2人 DJ Gilb'R と Nicolas Chaix などが前線で奮闘していたのです。フィルターハウスというディスコネタをフィルターの開け閉めで展開させ物語を作っていく手法なども、このフレンチハウスの特徴でした。煙たくモッサリした感じ。

とりわけ、この DJ Gilb'R が主宰する Versatile Records はその中心となる人たちの作品を多くリリースしてきたフランス最重要レーベル。それはもちろんダフトパンクがメジャーになったり、ブームが去りシーンが新しく展開してからも、DJ Gilb'R や Nicolas Chaix による I:Cube 名義での作品は常にエレクトリックな音楽のフロントラインに立ち続けました。そしてお互いのソロ活動を経て2002年に再度2人で創作した作品が、この1枚。

繊細なハットと低空グルーヴ、ベースとハンドクラップが順当に入り、スルッと自然に入ってくるヒプノティックでディープなシンセがタイトルさながらに性急なBPMと螺旋状に絡まっていく超名曲 A「Cosmic Race」、B面にはAB面両方使ってその場で組んでみて!的なA面の楽曲の1パートをループさせた溝が7本収録されていて、まさしくタイトル通り「Do It Yourself」というシャレの効いた内容の全2曲収録。

実はこの1曲、かなりこの後の欧州エレクトリック・ハウスのシーンを引率した代表曲だと思うんです。ちょうどこの3年後にはAmeの「Rej」がリリースされるのですが、先陣切ってそういう「シンセ単音泣きメロディアス系」を世に出したのは、実はこの曲なんじゃないか、と。もちろんその前にはUSデトロイトテクノの叙情やロマンティシズムがマニアだけではなく一般レベルにまで理解が及んできたことが関係してるのですが、長くなるのでそれは割愛。とにかく名曲。

盤は経年を感じさせないほどのピンピン具合、スリーヴは背表紙にうっすらスレによる小さな色落ちなどがありますが美品認定。

Sleeve: 薄くスレ/美品
Media: 極薄くスレ箇所あり/概ね美盤良好



型番 SMS-05911
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